行列のできる育児相談所|きょうだいげんかに、親はどこまで介入するべき?
育児番組/3歳と1歳/きょうだいげんか/共働き家庭のお悩み
はじめに
育児をしていると、子どものほめ方・しかり方、遊び方、ママからの指示に応えられないことなど、悩みは尽きないと思います。
数多ある育児本、教育論、子どもの個性……もう何をしたらいいのかわからない! 誰か教えてくれ! という気持ちから生まれた本企画、「行列のできる育児相談所」。
なんかそれっぽい人たちに議論してもらって、それっぽい回答が得られたら良いな。そんな願いを叶えてくれそうな架空の番組を作成し、少しでも心が軽くなればこれ幸い。
育児に悩める同志にも見て楽しんでもらえたらうれしいです。
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今日のお悩みはこちら
テーマきょうだいげんかに、親はどこまで介入するべきか
お子さん3歳と1歳の姉妹
ご家族パパ・ママ・娘2人
生活スタイル共働き
どっちもどっちに見えるきょうだいげんか。
でも、毎回止めるべきなのか、少し見守るべきなのか、その線引きがむずかしい。
とくに今回は3歳と1歳。年齢差があるぶん、単純に「子ども同士で解決してね」では済まない場面もありそうです。
今回は、きょうだいげんかへの親の介入を、家庭で再現できる形まで落として考えます。
でも、毎回止めるべきなのか、少し見守るべきなのか、その線引きがむずかしい。
とくに今回は3歳と1歳。年齢差があるぶん、単純に「子ども同士で解決してね」では済まない場面もありそうです。
今回は、きょうだいげんかへの親の介入を、家庭で再現できる形まで落として考えます。
いっしょに考える人たち
水野 蓮 / 司会者
春日 岳人 / 芸人
佐伯 真帆 / 保育士
永瀬 恒一 / 小児科医
戸川 美優 / 発達心理学
吉岡 玲奈 / 公認心理師
田辺 由香 / 親代表
では、みんなで話してみます
水野 蓮 / 司会者
今日は、きょうだいげんかに親がどこまで介入するべきかを考えます。
とくに今回は3歳と1歳。この年齢差だと、見守るだけでいいのか、すぐ止めるべきなのか、迷いやすいですよね。
今日の問い: 「止める」「見守る」「言葉を貸す」の線引きはどこか?
とくに今回は3歳と1歳。この年齢差だと、見守るだけでいいのか、すぐ止めるべきなのか、迷いやすいですよね。
今日の問い: 「止める」「見守る」「言葉を貸す」の線引きはどこか?
春日 岳人 / 芸人
いや、本当にそこなんですよ。
毎回止めたら止めたで「過保護かな」と思うし、見ていたら見ていたで「今のは止めるべきだった?」ってなる。
親のほうが審判疲れするんですよね。
毎回止めたら止めたで「過保護かな」と思うし、見ていたら見ていたで「今のは止めるべきだった?」ってなる。
親のほうが審判疲れするんですよね。
永瀬 恒一 / 小児科医
まず大前提として、安全が崩れる場面は迷わず止めていいです。
叩く、噛む、押し倒す、顔をひっかく、家具の角にぶつかりそう、といった場面は即介入で大丈夫。
とくに1歳児は、まだ「待つ」「譲る」「説明を聞いて我慢する」が難しいので、3歳児とのやり取りを完全に対等なケンカとして扱わない方がいいです。
叩く、噛む、押し倒す、顔をひっかく、家具の角にぶつかりそう、といった場面は即介入で大丈夫。
とくに1歳児は、まだ「待つ」「譲る」「説明を聞いて我慢する」が難しいので、3歳児とのやり取りを完全に対等なケンカとして扱わない方がいいです。
戸川 美優 / 発達心理学
ここはすごく大事です。
3歳の子には「自分の物を守りたい」「先に使いたい」という気持ちが、ごく自然にあります。
一方で1歳は、まだ順番やルールを言葉で整理するのが難しい。だから親は「どっちが悪いか」を裁く人より、状況を翻訳する人になった方がうまくいきます。
3歳の子には「自分の物を守りたい」「先に使いたい」という気持ちが、ごく自然にあります。
一方で1歳は、まだ順番やルールを言葉で整理するのが難しい。だから親は「どっちが悪いか」を裁く人より、状況を翻訳する人になった方がうまくいきます。
佐伯 真帆 / 保育士
保育の現場でも、いつも真っ先にやるのは説教ではなくて、実況です。
たとえば「それ、今お姉ちゃんが使ってたね」「妹ちゃんも触りたかったね」「押すのはストップね」と、短く事実を言う。
まず使える声かけ: 「使いたかったね」「今はストップね」「順番つくろう」
たとえば「それ、今お姉ちゃんが使ってたね」「妹ちゃんも触りたかったね」「押すのはストップね」と、短く事実を言う。
まず使える声かけ: 「使いたかったね」「今はストップね」「順番つくろう」
吉岡 玲奈 / 公認心理師
親が苦しくなるのは、「公平に裁かなきゃ」と思うからでもあります。
でも毎回犯人探しをすると、きょうだいげんかは長引きやすいです。
まずは安全を確保する → 気持ちを言葉にする → 次の行動を決める。この順番にすると、親の負担も少し下がります。
でも毎回犯人探しをすると、きょうだいげんかは長引きやすいです。
まずは安全を確保する → 気持ちを言葉にする → 次の行動を決める。この順番にすると、親の負担も少し下がります。
田辺 由香 / 親代表
すごく助かる考え方です。
家だとどうしても「また始まった」「どっちが悪いの!」って言いたくなるんですけど、たしかにそれで終わらないんですよね。
親が裁判官になるほど、次のけんかも親待ちになりやすい気がします。
家だとどうしても「また始まった」「どっちが悪いの!」って言いたくなるんですけど、たしかにそれで終わらないんですよね。
親が裁判官になるほど、次のけんかも親待ちになりやすい気がします。
水野 蓮 / 司会者
なるほど。
つまり、「安全が危ない時は止める」「安全なら全部は裁かない」ということですね。
では、親が迷いにくいように、もう少し具体的に聞きます。
結局、どんな時に入って、どんな時は一歩引けばいいですか?
つまり、「安全が危ない時は止める」「安全なら全部は裁かない」ということですね。
では、親が迷いにくいように、もう少し具体的に聞きます。
結局、どんな時に入って、どんな時は一歩引けばいいですか?
春日 岳人 / 芸人
そうなんですよ。
こっちはもう、「見守りでいい3秒」と「即ストップの3秒」を知りたいです。
判断基準がないと、毎回気合いで止めるか、逆に放っておくかになっちゃうんで。
こっちはもう、「見守りでいい3秒」と「即ストップの3秒」を知りたいです。
判断基準がないと、毎回気合いで止めるか、逆に放っておくかになっちゃうんで。
永瀬 恒一 / 小児科医
線引きとしては、まずこの3つです。
①手が出た時 ②片方が明らかに怖がっている時 ③年下の子が、説明だけでは追いつけない時。
3歳と1歳なら、取り合いが長引いた時点で親が構造を入れた方が、かえって早く収まることが多いです。
①手が出た時 ②片方が明らかに怖がっている時 ③年下の子が、説明だけでは追いつけない時。
3歳と1歳なら、取り合いが長引いた時点で親が構造を入れた方が、かえって早く収まることが多いです。
佐伯 真帆 / 保育士
逆に、安全で、泣き崩れておらず、ただ「いや!」「だめ!」の押し引きだけなら、親は少し下がってもいいです。
ただし完全放置ではなく、近くで見ながら短く実況する。
「貸してほしいんだね」「まだ使いたいんだね」と言葉を添えるだけで、空気が変わることも多いです。
ただし完全放置ではなく、近くで見ながら短く実況する。
「貸してほしいんだね」「まだ使いたいんだね」と言葉を添えるだけで、空気が変わることも多いです。
戸川 美優 / 発達心理学
それと、「順番」と「代わり」を親が作るのも大事です。
1歳はまだ待つ時間の見通しが立ちにくいので、ただ「あとでね」では通りません。
たとえば「30秒たったら交代」「その間はこっちで似た物を使おう」と、見えるルールにしてあげる方がうまくいきます。
1歳はまだ待つ時間の見通しが立ちにくいので、ただ「あとでね」では通りません。
たとえば「30秒たったら交代」「その間はこっちで似た物を使おう」と、見えるルールにしてあげる方がうまくいきます。
吉岡 玲奈 / 公認心理師
けんかの後にやることも大事です。
その場で長い説教をするより、落ち着いてから「使いたかった」「取られて悲しかった」「押されたら痛い」を短く言葉にしてあげる。
毎回少しずつ積み上げることで、次のけんかがほんの少し短くなっていきます。
その場で長い説教をするより、落ち着いてから「使いたかった」「取られて悲しかった」「押されたら痛い」を短く言葉にしてあげる。
毎回少しずつ積み上げることで、次のけんかがほんの少し短くなっていきます。
田辺 由香 / 親代表
それなら家でもやれそうです。
「どっちが悪い?」じゃなくて、「痛いは止める」「気持ちは言葉にする」「順番は親が作る」なら、私も迷いにくいです。
「どっちが悪い?」じゃなくて、「痛いは止める」「気持ちは言葉にする」「順番は親が作る」なら、私も迷いにくいです。
ここまでの話を、ぎゅっとまとめると
- 叩く・噛む・押すなど、安全が崩れる場面は即介入
- 3歳と1歳は、完全に対等なケンカではない
- 親は「裁く人」より「翻訳して整える人」になる
- 「順番」「代わり」「待つ時間の見える化」で争いは減らしやすい
- 説教より、短い実況と、あとからの言葉がけ
今夜そのまま使える、親の動き方
- 手が出たら、まず止める
「痛いはストップ」だけを短く言う。長い説教はあとで十分です。 - 犯人探しより実況
「使いたかったね」「まだ使ってたね」と、気持ちと事実を短く言葉にする。 - 順番は見える形にする
時計、数える、30秒交代など、待つ時間を見える化すると揉めにくくなります。 - 人気のおもちゃは“代わり”を用意する
同じ系統のおもちゃをもう1つ、または近い遊びを用意して、取り合いの山を低くする。 - 落ち着いてから一言だけ教える
「貸して」「あとで」「いっしょに」など、次に使う言葉を1つだけ渡す。
今日の結論は、この3つです
水野 蓮 / 司会者
では、持ち帰りやすい形で最後に3つだけ。
「危ない時は止める」「安全なら全部は裁かない」「順番は親が作る」。
この3つを覚えておくだけでも、きょうだいげんかへの迷いはかなり減ります。
「危ない時は止める」「安全なら全部は裁かない」「順番は親が作る」。
この3つを覚えておくだけでも、きょうだいげんかへの迷いはかなり減ります。
1
危ない時は迷わず介入。
手が出る、怖がる、年下の子が圧倒される場面では、まず安全を守ってOKです。
2
全部を裁かなくていい。
軽い押し引きは、近くで見ながら短く実況し、子ども同士のやり取りも残します。
3
親がルールを見える形にする。
順番、交代、代わり、待つ時間の見える化が、家庭ではかなり効きます。
今夜のおすすめは、「痛いはストップ」「順番つくろう」の2つだけ先に使うこと。
これだけでも、きょうだいげんかのたびに、親が毎回ゼロから裁判を始めるような感覚はかなり減ります。
これだけでも、きょうだいげんかのたびに、親が毎回ゼロから裁判を始めるような感覚はかなり減ります。
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考え方を支えてくれる本
書籍
憎しみの残らないきょうだいゲンカの対処法
テーマど真ん中の一冊。きょうだいげんかを「止める/放っておく」の二択ではなく、親がどう関わると傷を残しにくいかを考えやすい本です。今回のテーマを、もう一歩深く整理したい家庭に向いています。
家で回しやすくなるグッズ
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パーツ数が多いと取り合いが起きにくく、きょうだいで「同時に遊べる」状態を作りやすいのが強みです。1歳と3歳でも遊び方の幅が出しやすく、人気のおもちゃをひとつ巡って毎回争う流れを減らしたい家庭に向いています。
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きょうだいげんかの後に「悔しい」「取られた」「悲しい」を親子で言葉にしやすくなるタイプのカードです。仲裁そのものより、けんかの後に感情を整理する道具がほしい家庭に向いています。
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「あとでね」では待ちにくい年齢差のあるきょうだいに、交代時間を見える形で伝えやすい道具です。順番を口だけで説明すると揉めやすい家庭でも、残り時間が見えるだけで納得しやすくなることがあります。


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